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水泳のアンビリバボーな話

第20話

蘇生

蘇生

題名の信じられない!ということとはかけ離れますが、現実問題としておこりうることに直面したことについて記載致します。

私が22歳の冬、大学卒業前の旅行でハワイに行った時のこと、 ワイキキビーチで日本人らしき人がライフガードによって沖より搬送され、 CPR(心肺蘇生法)を施されている現場を一部始終目撃しました。 訓練されたライフガードの懸命な蘇生法にも関わらず、ビーチでは蘇生されずに、救急車で搬送。人体の血色や水を大量に飲んだと思われる下腹部のふくらみからして 蘇生はほぼ困難と思いました。


「レジャー、中でも海は開放的で人の気持ちを和ませてくれるものですが、その分、油断・隙も知らず知らずに発生してしまい、アクシデントがあった際には、人命に関わるんだ!」ということを痛感しました。

さて、年月が過ぎて、仕事先での出来事です。

プールサイドにあるマッサージ効果のあるアトラクションプールを使用していた 中年男性が急性の心筋梗塞を起こし、CPRを実施するが助かりませんでした。 緊急時の対応も従業員が一丸となって迅速な対処を行ないました。 当然、消防署にも連絡をとり、懸命な活動を行いましたが・・・。 初期対応を実施した従業員の落ち込みは大変なもので、今でも忘れることが出来ません。 私が非番であった為、変わって対応することができたなら、と悔やまれます。 (たとえ、結果が変わらなくとも)

続いて約3年前の出来事、プールでご遊泳中の高齢者のご夫人が12年ぶりに心臓発作を発生。 緊急連絡が入り、私がプールに駆けつけました。 意識が無く、血色も見る見る内に悪くなっていました。 現場ではアクアビクスの最中で、音響装置を用いてレッスンを実施中。 異変があったことはインストラクターもご存知でしたが、まさか!という感じでした。 マイクも音楽も音量を最小にして頂くなど、即座の判断と指示が不可欠でした。 そのような状況下で プールサイドに引き上げて、CPRの体制に入り、身体の状況確認をしたところ、 呼吸はないが、心臓の鼓動は感じ取れた為、「マウス トウ マウス」を実施しました。 そうすると、息を吹き返して蘇生に成功しました。 しばらくは入院されたものの、元気な姿でご来店頂きました。 本当に良かったと思います。

今回、お伝えたいことは、このような出来事は日常的に起こりうることです。 めったに発生しないことと思いますが、超高齢化が進む中で、水泳愛好家も 益々増えてくることでしょう。 いざという時に備えた訓練や協力体制を構築して行くことが不可欠と思います。

投稿していただきましたN氏さんより