2021年10月14日(木曜日)20時58分 配信
16年リオデジャネイロ五輪競泳男子800メートルリレー銅メダルの小堀勇気(28)が現役を引退した。所属先のミズノが14日、発表した。今後は同社で水泳に携わる業務を担当する予定。
小堀は、石川県能美市出身でバタフライと自由形を得意とした。中学時代に多くの記録を高校時代に日本代表入り。五輪は12年ロンドン、16年リオと2大会に出場した。16年リオデジャネイロでは800メートルリレーで萩野公介-江原騎士-小堀勇気-松田丈志で泳いで銅メダルを獲得した。
3大会連続五輪を目指した東京は4月の日本選手権で代表入りを逃した。本命種目の100メートルバタフライは51秒73で4位だった。
小堀が、ミズノを通じて発表したコメントは以下の通り。
私、小堀勇気は、本日をもちまして、24年間続けてきた競技生活に区切りをつけることにしました。
僕の水泳の原点は小学生です。競技会に出始めた小学3年生の頃、レースで緊張しすぎて過呼吸になり、途中棄権してしまった記憶が何度もあります。『途中棄権なんて格好悪いし恥ずかしいな』。そう思いながらも次の練習には何事もなかったように向かいました。小学生の頃にこんな経験を何度もしながらも、ただひたすらに水泳と向き合ってこられたのは、“速くなりたい”、このシンプルな気持ちがあったからだと思います。その気持ちがありながらも、水に入ってからの24年間は楽しいことよりも苦しいことの方がはるかに多かったです。そんなに苦しいことがありながらもここまで競技を続けてこられたのは、皆様に支えて頂いたからです。勝負に勝つことやタイムを出すこと、自分の可能性にチャレンジすることなど、水泳で得られるいろいろな楽しみを、皆様から教えていただきました。これから新たな道を進んでいくにあたり、さまざまな壁にぶち当たると思います。ただそんな時こそ、水泳を続けて出会ったたくさんの人たちが周りについてくださっていることを忘れずに、謙虚な心と、誠実な態度で、何事にも取り組んでいきます。
最後になりますが、今まで支えてくれた家族、指導していただいた先生方、サポートや応援してくださった全ての方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。そして未来あるスイマーの活躍を心より願っております。
日刊スポーツより