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池江が練習公開 “東京かパリか”五輪への複雑な胸中告白…自身の現在地を分析

2021年2月27日(土曜日)08時27分 配信

白血病からの完全復活を期す競泳女子の池江璃花子(20=ルネサンス)が26日、世田谷区の日大キャンパスで練習を公開した。東京五輪出場への期待が高まる中、自身の現在地を冷静に分析して複雑な胸中を告白。五輪代表選考会となる日本選手権(4月3~10日、東京アクアティクスセンター)の出場種目は3月10日の締め切りまで熟考する方針を示した。

TOKYOへの率直な思いが、口からあふれた。池江は報道陣から東京五輪の質問を受けると「どう答えたらいいのか正直分からない」と戸惑いをのぞかせつつ「可能性があるなら頑張りたいけど、自分の体のことは自分が一番よく知っている。もしかしたら行っちゃうかもしれないけど、自分の体的に(24年)パリ(五輪)かな、という意識」と説明。さらに「期待してもらってもいいけど、五輪、五輪というよりは、自分の泳ぎとか、結果を出し始めているところを見てほしい」と続けた。
昨年3月17日に406日ぶりにプールに入ってから1年足らず。8月のレース復帰から驚異的な勢いでタイムを上げてきた。復帰後5大会に出場し、50メートルと100メートルの自由形、バタフライの4種目で東京五輪選考会となる4月の日本選手権の参加標準記録を突破。100メートル自由形の復帰後のベストタイム55秒35は400メートルリレーの五輪派遣標準記録まで0秒93に迫る。それでも目標はあくまで24年パリでのメダル獲得。その過程として東京五輪が視野に入ってきたことは自身にとっても想定外だった。
当初の退院予定は19年8月。化学療法による治療中に合併症を併発したため、造血幹細胞移植を行い退院は12月に延びた。化学療法なら一般的に退院後も数年間は通院で抗がん剤治療を受けるケースが多いだけに「本来なら、まだ泳いでない自分がいた」と分析。「思った以上に退院からの回復が早かった。早くプールに入りたいとか、速く泳げるようになりたいと思うことで免疫力が上がり、ここまで早くいい位置に来られたのかなと思う」と実感を込めた。

この日は陸上でフィットネスバイクなど約1時間、その後にプールで約2時間泳いだ。日本選手権の出場種目は未定で「絞る可能性もあるし、全部出る可能性もある。出ることを全力で楽しみたい。自分が次はどこまでいけるんだろうというワクワクした気持ちが強い」と強調した。自身の想定をも上回るペースで階段を駆け上がる、第二の水泳人生。楽しむことを大前提にパリへの道筋を立てていく。

【白血病から復帰後の池江の五輪に関する発言】
☆20年8月29日 東京都特別水泳大会でレース復帰し「第二の水泳人生の始まり。徐々にタイムを出してパリに向かっていきたい」と24年五輪を目指すことを強調。
☆10月1日 日本学生選手権の50メートル自由形で4位。「4番は正直悔しい。この気持ちがパリ五輪で結果を出す活力になる」と前を向いた。
☆21年1月23日 北島康介杯の100メートル自由形で日本選手権の参加標準記録を突破したが「今日泳いでみて(東京五輪の)出場のチャンスがあるのか、疑問が生まれた。勝負の世界は甘くない」と冷静に分析。
☆2月7日 ジャパン・オープンの50メートル自由形で2位に入るも「今は東京五輪を目指しているとは言い切れない。世界で戦えるような結果が出始めたら考えるが、その段階ではない」。
☆2月21日 東京都オープンの50メートルバタフライで復帰後初優勝し「アスリートとして狙っているところはみんな一緒だと思うので、それ(東京五輪)に向けて全力で頑張る」と前向き発言。

スポニチアネックスより

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