2020年1月31日(金曜日)08時38分 配信
競泳男子平泳ぎの小関也朱篤(27)=ミキハウス=が30日、長野県東御市内で練習を公開した。昨夏の世界選手権では100メートル4位。200メートルは代表入りを逃したが、17年世界選手権では銀メダルを獲得した実力者だ。五輪代表選考会を兼ねた4月の日本選手権(東京アクアティクスセンター)では、2種目とも「自己ベストで代表権を取りたい」と宣言。2人の愛する娘へ、五輪でのメダル獲得を誓った。
日本のお家芸ともいわれる男子平泳ぎが熱い。中でも2児の父として、並々ならぬ決意で臨むのが小関だ。18年ジャカルタ・アジア大会で50、100、200メートルと平泳ぎ3冠の実力者。「上の子(2歳)がだいぶ分かってきた。家族の力でここまでやらせてもらっているので、五輪に出て、結果を形として残したい」。昨夏の世界選手権は0・3秒差で4位。メダル獲得は父の意地でもある。
冬場の練習は勝負の夏へ向けた基盤作りが中心。大みそかと元旦はオフだったが、年末年始を「よく覚えていない」というほど、みっちり泳ぎ込んだ。
特に意識して鍛えるのが肩甲骨の下に広がる広背筋だ。藤森善弘コーチ(55)と話し合う中で最後の引き寄せ動作で締めの甘さを指摘された。強く締めれば上半身がわずかに浮き、キックがよりかかりやすくなる。その中で小関自身が提案したのが100メートルの世界記録保持者のピーティ(英国)から昨夏の世界選手権で教わった重りつきの懸垂だった。
ライバルだが「やらないと同じ土俵に上がれない」と、昨年11月から腰にベルトを巻いて重りをつり下げる懸垂に挑戦。最初は20キロの重りで1、2回しかできなかったが、今では25~30キロで10~15回はこなせるまでに成長した。「腕が疲れなくなった。楽に速くというのが形になってきている」と泳ぎの変化も実感している。
選考会では100、200メートル両種目内定が最低目標。見据えるのは「自己ベスト」での内定だ。「絶対勝つってオーラを身にまとっておきたい」。五輪への切符は“2枚”とも渡すつもりはない。
デイリーより