2019年7月5日(金曜日)09時12分 配信
アーティスティックスイミング日本代表が3日、都内で練習を公開。世界選手権(12日開幕、韓国・光州)に向けて調整は最終段階に入っており、ミックスデュエットを除く全種目に出場するリオ五輪銅メダリストの乾友紀子(28=井村ク)は「しっかり練習はやってこれた。ミスは少なくなってきているけど、気の緩みでバラついたりしないようにしたい」と気を引き締めた。
世界選手権では来年の東京五輪を見据えて複数種目でのメダル獲得を目指す。だが、井村雅代ヘッドコーチ(68)はチームについて「メダルを取らせてあげたいけど簡単にはいかない」と冷静に分析。その理由は前回の2017年大会からメンバーが大きく入れ替わったためで「経験が少なく、やっとやりたいことが見えるようになってきたレベル」と手厳しい。
井村ヘッドは理想とする完成形を求めて「苦しい日々」と話すが、一方で自身の経験が大きな支えになっているという。北京五輪の前年に開催された07年大会で当時、中国代表を率いて4位に入ったことを挙げ「翌年の北京五輪は開催国だし『何かしでかすぞ』という予感を残そうと思っていた。その作戦通り、予感だけ残して終わったけど(翌年の五輪で銅)メダルを取ることができた」。世界で6、7番手だったチームが上位に食い込んだことで、不気味な存在として世界にアピールでき、本番を迎えたというわけだ。同ヘッドは「あの時できたことはまたできると思う」ときっぱり。マーメイドジャパンに中国での経験を“逆輸入”できるか。