2019年6月11日(火曜日)09時20分 配信
【光州聯合ニュース】韓国南西部、光州で開催される世界水泳選手権の開幕まで約1か月となり、光州市と大会組織委員会は大会を成功させるための詰めの作業に追われている。
今大会は5日時点で196カ国・地域の約5600人が出場登録をしており、過去最大規模になるものとみられる。第16回のロシア・カザン大会は184カ国・地域、第17回のハンガリー・ブダペスト大会は177カ国・地域の選手が参加した。
今大会は7月12日から8月18日までの31日間、光州を中心に開かれ、一部の競技が全羅南道・麗水で行われる。
各国の代表が参加する選手権大会は7月12日から28日までの17日間、水泳愛好家らが出場するマスターズ大会は8月5日から18日までの14日間開かれる。
◇選手村・競技場は完工目前
市と組織委は出場選手が最高の状態で競技に臨めるよう、選手村と競技施設を安全で便利なものにすべく、準備を進めている。
25棟に1660世帯が入居できる規模の選手村は老朽化したマンションを建て替えたもので、6月末までに清掃などを終え、7月2日にはメディアに公開される予定だ。開幕前日の同11日までに選手と関係者約4000人、メディア関係者約2000人の計約6000人が入村し、世界水泳選手権が終わればマスターズ大会の出場選手が利用する。
競技施設の工事は今週中に全てが終わる。競泳、飛び込み、水球が行われる南部大市立国際水泳場は観覧席を3393席から1万648席に増やし、各種の運営施設も2倍以上に拡充した。アーティスティックスイミング(AS)が行われる念珠総合体育館は観覧席が4332席に増やされた。高飛び込みが行われる朝鮮大運動場は観覧席3047席が用意される。オープンウォータースイミング(OWS)が行われる麗水のエキスポ海洋公園には2095席の観覧席が用意される。
◇大会中の安全・移動・宿泊に万全
市と組織委は対テロ対策本部など政府関連機関と緊密な協力体制を構築し、安全確保や秩序維持などのために警察、消防、軍、民間の専門家など1日最大4000人余りを投じる計画だ。
選手と観覧客の安全のため、選手村と競技場周辺の8地域を集中管理地域に指定し、324か所に監視カメラ626台を設置し、24時間体制で管理する。
救急患者の発生に備え、全南大病院、朝鮮大病院など地域の総合病院27か所、五つの医療団体と緊急医療体系を構築する。医務室は競技に合わせて運営され、選手村のメディカルセンターは24時間運営される。
また乗用車199台、乗合車79台、バス120台などを提供し、効率的に移動できるよう支援する計画だ。
外国選手やスタッフのために、仁川空港、金浦空港、務安空港に専用の入国審査ブースを設置し、入国案内デスク5か所(仁川3、金浦1、務安1)を運営する方針だ。
またADカード(資格認定証)を提示するか、ユニフォームを着用することで、市内バスと都市鉄道を無料で利用することができるようにした。
メイン競技場を経由する市内バスの運行時間を延長するほか、バス約1000台、タクシー約8000台で英語の同時通訳サービスを実施し、英語による広報放送を行う。
国際水泳連盟の関係者や国際審判などのために光州と羅州にホテル7か所(客室636室)を用意し、競技スタッフ、ボランティアなどは観光ホテル4か所・大学の寮3か所(415室)を利用することができる。
◇入場券販売は目標の41%
入場券の販売は2月1日にインターネット販売が開始され、4月1日からは組織委、光州市庁、全国の主な高速鉄道(KTX)の駅20か所などで販売が始まった。
今月7日現在、目標である36万9000枚(75億ウォン=約6億9000万円相当)の41%(金額ベースで52%)を記録した。市と組織委は大会が近づくにしたがい関心が高まり、目標を達成すると期待している。最近になり企業や団体による団体購入が増え、市民による自発的な販促活動も活発に行われている。
◇北朝鮮の参加・大会の盛り上げに総力
市と組織委は北朝鮮選手団が参加できるよう、文化体育観光部、統一部、国際水泳連盟などと協議して多様な努力を続けている。
市と組織委は5月23日に国際水泳連盟とともに北朝鮮の参加を促す共同声明を発表したが、北朝鮮側からは公式的な回答がない状況だ。
ただ北朝鮮はこれまで国際水泳連盟が主催する大会に参加しなかったことがなく、6月12日のエントリー締め切りまで、わずかながら時間が残っている。
国際大会の慣例上、締め切り期限が過ぎた後でも登録が可能で、開幕前まで政府と協力して北朝鮮の参加実現へ努力し、準備にも全力を注ぐ方針だ。
大会広報や雰囲気作りにも総力を挙げている。韓国競泳界の第一人者で、2008年北京五輪の男子400メートル自由形金メダリストの朴泰桓(パク・テファン)さんや李洛淵(イ・ナクヨン)首相、俳優のソンフンさんなどが広報大使を務めるほか、ブログ記者団(20人)やオンラインサポーターズ(100人)が広報活動を繰り広げている。