2019年4月8日(月曜日)09時33分 配信
世界選手権(7月・韓国)代表選考会を兼ねた競泳の日本選手権第6日は7日、東京辰巳国際水泳場で男女の決勝5種目が行われ、男子200メートル平泳ぎは、2014年パンパシフィック選手権3位の小日向一輝(セントラルスポーツ)が2分8秒57をマークして2位に入り、日本水泳連盟が定めた派遣標準記録を突破して代表に内定した。世界記録保持者の渡辺一平(トヨタ自動車)が優勝し、小日向とともに代表入り。4連覇中だった小関也朱篤(やすひろ)=ミキハウス=は3位だった。
5年ぶりの日本代表復帰に、感激もひとしおだ。男子200メートル平泳ぎで4年ぶりに自己ベストを更新して2位に入った小日向は「狙っていたレースで、狙っていた通りにいけてすごくうれしい」と、笑みが止まらなかった。
渡辺と小関の一騎打ちの様相を呈している最近のこの種目。ラスト勝負に自信を持つ小日向は焦らなかった。残り50メートルのターンは4番手。渡辺の世界記録更新に場内の注目が集まる中で一気に順位を上げ、ペースが落ちてきた小関を鋭く差して2位に入った。
24歳の小日向は、27歳の小関と22歳の渡辺の間の世代。当然、2人をライバル視してきた。だが昨年、「ライバル心を持っていても勝てるわけではない。それよりもしっかりと自分のベスト記録を出そう」と気持ちを切り替えたという。名伯楽の鈴木陽二コーチにも師事し、「これまでは努力不足だった」と心がけも改めた。
初出場となる世界選手権を「新しい発見があるかもしれないし、新しい挫折があるかもしれない。そこはポジティブにとらえ、来年の東京五輪を目指したい」と語る小日向。ブランクを埋め、再び世界の第一線に挑む。【芳賀竜也】
毎日新聞より