2019年4月3日(水曜日)08時53分 配信
「競泳・日本選手権」(2日、東京辰巳国際水泳場)
7月の世界選手権(韓国・光州)代表選考会を兼ねて行われ、男子400メートル自由形決勝は、今春から日大に進学した吉田啓祐(18)=日大=が3分47秒10で初優勝した。同女子決勝は16歳の難波実夢(MGニッシン)が4分9秒39で初制覇。令和のニューヒーロー、ヒロイン候補に名乗りを上げた。男子50メートルバタフライ決勝では、井田憲吾(27)=自衛隊=が23秒27で自身が持つ日本記録を更新した。
18歳の新チャンピオンが初々しい笑みを浮かべて頂点に立った。吉田がラスト25メートルで先頭に立ち、逆転で初優勝。派遣標準記録3分45秒89は突破できなかったが、自己ベストを1秒41も更新し「ベストが出て優勝できたのでうれしい。いまだにビックリ」と勝利の味をかみしめた。
「目標は日本代表」と臨んだ今大会。3度目の出場ながら、レース前からド緊張だった。前夜は10時半に布団に入ったが午前3時半頃まで寝付けなかた。「2時間くらいしか寝ていない」という厳しい状況だったが、2月に4日間行った合同練習で一度も勝てなかった江原に対し、本番で底力を発揮した。
3月に日大豊山高を卒業。念願の“大学デビュー”は、パーマに挑戦した。「特徴ある髪形が好き」とGENERATIONSの関口メンディーを意識。根っからの目立ちたがり屋だ。同じ2000年生まれで、日大の同級生にもなった闘病中の池江璃花子からは試合前「勝てる?」とメッセージが届いたという。「無理だよ」と返したが「頑張って」と激励された。
有言実行かは微妙なところだが、仲間の思いも胸に臨む大舞台。残る200メートル、800メートル自由形へ、にこやかだった表情をキリッと引き締め「派遣標準記録を切って代表になります」と宣言した。
デイリーより