2018年8月30日(木曜日)09時08分 配信
ジャカルタ・アジア大会の第12日は29日、アーティスティックスイミング(AS)のチーム・テクニカルルーティン(TR)とフリールーティン(FR)があり、日本は合計182.8690点(TR90.9357、FR91.9333)の2位で初優勝を逃した。中国が4連覇を飾った。
日本の前に立ちはだかる中国の壁を今回も越えることはできなかった。TRは高く水面から伸びる8人の脚技には同調性があり、表情豊かにテーマの「熾(おき)の鳥の舞」を演じた。中国に1.5705点差を付けられ迎えたFRでは多彩な表現力で観客を魅了した。16歳の京極おきな(井村ク)が3本のジャンプを決め、終盤には吉田萌(ザ・クラブピア88)が水面から立ち上がるリフトでテーマの「マリオネット」になりきった。
昨夏の世界選手権以降、メンバーを大きく入れ替えた。9人のうち5人が昨夏以降の加入だ。求めたのは「高さ」。東京五輪でメダル争いをするとみられるロシア、中国、ウクライナは身長170センチを超える選手をそろえ大型化が進む。
日本は平均身長で166センチに達したが、中国にはまだ体格で劣る。課題の高さについて井村雅代ヘッドコーチは演技後、「彼女たちなりに挑戦はした。でも世界には通用しない」と厳しかった。
中国に敗れはしたが、まだチームは始動したばかり。主将の乾友紀子(井村ク)は「結成後、本番で良い演技ができなかった。少しは成果が出せ、来年以降につながっていく」と手応えを口にした。若い選手が肌で感じたライバルとの差が今後の糧になる。【村上正】
毎日新聞より