2016年10月27日(木曜日)09時17分 配信
短水路(25メートル)で行われ、女子200メートル平泳ぎはリオ五輪同種目金メダルの金藤理恵(28)=Jaked=が2分16秒75で優勝した。今大会の結果によって選考される世界短水路選手権(12月・カナダ)には出場せず、年内に進退について結論を出すと明かした。
区切りのレースを終えて金藤の目にあふれたのは、悔し涙だった。隣で泳ぐリオ五輪銀のエフィモワに体半分リードしてゴール。しかしタイムは9日に出した日本記録より約1秒も遅い2分16秒75。「なんでこんなに遅いんだろう…」。父・宏明さんが見守る前で、望んでいた結果が出せなかった。レース直後のインタビューで今後の目標を問われ「え~」と苦笑い。「自分がやってきたことを伝えていけたら」と話すのが精いっぱいだった。
12年にロンドン五輪の出場権を逃してから、毎年引退を考えては現役を続けてきた。集大成と位置づけたリオ五輪で金メダルという最高の結果をつかみ、モチベーションを保つのは容易ではない。長年指導する加藤健志コーチ(50)からは「あと1年やろう。世界新が出せる」と言われ続けている。
9~10月のW杯で3度も日本新を出し、成長の余地があることを示している。しかし最後になるかもしれないレースで、力が出し切れなかった悔しさも感じてしまった。「次にいくには大きなきっかけが必要。それがこのレースかもしれないし」。自分の気持ちにゆっくり、じっくりと向き合い、年内に結論を出す。
スポーツ報知より