2016年7月26日(火曜日)18時30分 配信
国際水泳連盟(FINA)がロシア選手のリオデジャネイロ五輪出場を禁止したことを受け、同国競泳女子のユリア・エフィモワ(Yuliya Efimova)は25日、スポーツ仲裁裁判所 (CAS)に不服を申し立てる意向を表明した。
世界水泳選手権(FINA World Championships)で通算4個の金メダルを獲得している24歳のエフィモワは、今年1月から禁止薬物に指定されたメルドニウム(Meldonium)に陽性反応を示し、3月にはFINAから暫定的に資格停止処分 を科されていた。しかし、世界反ドーピング機関(WADA)がメルドニウムの体内に残る期間については正確に特定できないとして、同選手の処分は5月に解除されていた。
エフィモワの代理人は露通信社Rスポーツ(R-Sport)に対し、「われわれはCASへ提訴する決断を下した。相手は国際オリンピック委員会(IOC)、FINA、そしてロシア五輪委員会(ROC)だ」と語っている。
ロシアで国ぐるみのドーピングが横行していた問題を受け、FINAは2012年に行われたロンドン五輪の女子200メートル平泳ぎで銅メダルを獲得したエフィモワを含むロシア選手7人に対し、資格停止処分を科した。
エフィモワのほか処分を科された選手には、ロンドン五輪の男子4x100メートル自由形リレーで銅メダルを獲得したウラジーミル・モロゾフ(Vladimir Morozov)やニキータ・ロビンツェフ(Nikita Lobintsev)らも含まれている。
24日に開かれたIOCの緊急理事会で、ロシア選手団に対するリオ五輪へ全面的な出場停止処分が回避され、同国選手の処遇が各競技の国際連盟に委ねられて以来、具体的に禁止処分が科されたのは水泳競技が初めてだった。
AFP=時事より