2016年6月16日(木曜日)16時25分 配信
韓国代表の選抜規定によりリオデジャネイロ五輪に出場できなくなった北京五輪男子400メートル自由形金メダリストの朴泰桓(パク・テファン)が、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴し保留となっていた仲裁審理を開始するよう要請した。朴側が16日、明らかにした。
朴の所属先はこの日午後、ソウル市内で記者会見を行い、朴のリオ五輪出場を認めないとした大韓体育会理事会の結果に対する立場と今後の対応策を明らかにした。
大韓体育会は同日午前、理事会を開催し国家代表選抜の規定を改正しないことを決め朴のリオ五輪出場を認めないという原則を再確認した。
朴は筋肉増強効果があるテストステロンに陽性反応を示し、ドーピング(禁止薬物使用)違反で国際水泳連盟(FINA)から1年6か月の選手資格停止処分を受けた。処分は今年3月に終わり、復帰戦となった4月末の国内大会では出場した4種目全てで五輪参加標準を上回る記録をマークし、リオ五輪出場資格を獲得した。
しかし、大韓体育会は処分終了から3年間は国家代表になれないとの規定に基づき、朴をリオ五輪の代表に選出しなかった。
朴は4月末、この規定を不服としてCASに提訴し審査を保留するよう要請していた。
記者会見で朴側は「大韓体育会の善処を期待しCASに仲裁審理の保留を求めた。しかし、体育会が今日、問題の代表選抜規定を改正しないことを決めたため体育会の善処にのみ期待することはできず不本意ながらCASに仲裁審理の開始を求めた」と説明した。
朴の所属先代表を務める朴の父親は体育会の立場は理解するとしながらも、FINAによる処分は既に受けたとして、大韓体育会に対し厳しい規定の適用を見直すよう訴えた。
会見に同席した弁護士は「体育会がCASの判決に従わなかったり遅延させたりした場合などに備え、韓国の裁判所への仮処分申し立てなどを含むさまざまな法的措置を検討している」と説明した。
また、弁護士はリオ五輪の最終エントリー提出締め切り日(7月18日)以前にCASの判決が出ることを期待するとした。
聯合ニュースより