2016年3月24日(木曜日)08時44分 配信
英紙タイムズは23日、ロシアの陸上界だけでなく、水泳界にも組織的なドーピング問題が広がっている疑惑を報じた。同国陸連で違反に関与していた医師が水泳界にも関わり、過去10年間で世界最多となる40の違反が発覚しているという。
タイムズ紙による独自調査によると、ロシア陸連の違反に関与したポルトガロフ医師は水泳の代表チームも担当し、競技力を向上させるための薬物摂取に関わった。同医師は、ロシア陸連を調査した世界反ドーピング機関(WADA)の独立委員会が1月に発表した調査報告書の中でも、関与が指摘されていた。
タイムズ紙によると、モスクワで行われたある競技会で、プール近くに禁止薬物を処方する薬剤師がいたという。さらに、持久力を高めるエリスロポエチン(EPO)に陽性反応を示した2選手が、違反を免れた疑惑も指摘した。
ロシアでは組織的なドーピング違反により連盟が資格停止処分を受けた陸上だけでなく、テニス、レスリング、スケートなどで次々と違反が発覚。水泳界ではロンドン五輪競泳女子200メートル平泳ぎ銅メダリスト、ユリア・エフィモワが2度目のドーピング違反で永久追放の危機に直面している。
時事通信より