2015年10月29日(木曜日)09時12分 配信
東京・小岩四中3年の池江璃花子(15=ルネサンス亀戸)が女子100メートルバタフライで自己ベストを0秒71更新し、57秒56の日本記録で優勝した。中学生の日本記録更新は96年日本選手権同種目の青山綾里以来、19年ぶりの快挙。日本水連が定めた同種目の国際大会派遣標準記録である58秒04も突破する記録で、来年4月のリオデジャネイロ五輪選考会に向け、弾みをつけた。
東京五輪の星が早くも輝きを放った。池江は12年に加藤ゆかがマークした日本記録を0秒21更新。電光掲示板に映し出された数字を見て目を丸くした。8月の世界選手権同種目4位相当の好タイムで優勝し「日本新を中学生のうちに出せると思ってなかった。外国の選手と並んでリードできるのはうれしかった」と涙ぐんだ。
女子200メートル個人メドレーの世界記録を持つホッスー(ハンガリー)ら強敵を向こうに序盤から飛ばした。強化中のドルフィンキックで抜け出し、ターンで体半分リード。持久力強化のため今月2週間実施したグアム合宿の成果を発揮し、苦手の後半にライバルとの差を広げた。隣で泳いだ世界選手権女子200メートルバタフライ金メダルの星奈津美は「ターンで浮き上がる時に強いと思った」と力を認め「手足が長いので1ストロークで大きく進む」と脱帽した。
身長は4月から1・5センチ伸びて1メートル68・5。知人に会うたびに「大きくなったね」と言われる。「水泳のことを悪く言ったことない。いつも楽しそうに練習している」と母・美由紀さん。15歳の照準は、来年4月のリオ五輪選考会。「目標は五輪でメダルを獲ること。これを第1ステップと考えてもっとタイムを伸ばしたい」と目を輝かせた。
◆池江 璃花子(いけえ・りかこ)2000年(平12)7月14日、東京都生まれの15歳。江戸川区立小岩四中3年。兄と姉の影響で3歳10カ月から水泳を始める。今年4月の日本選手権女子100メートルバタフライで、中学生では96年の青山綾里以来19年ぶりに優勝。リレー要員ながら、8月の世界選手権では14年ぶりの中学生代表となる。足のサイズは25・5センチ。1メートル68・5、55キロ。
スポニチアネックスより