競泳委員長交代か　五輪前年に水連が異例の検討　選手に動揺も

2015年5月27日（水曜日）09時08分 配信

日本水連が６月の役員改選で、競泳強化の現場責任者である上野広治競泳委員長の交代を検討している。上野氏は２６日、東京都内で取材に応じ、「五輪の１年前に退けというのであれば、納得のいく説明をしてほしい」と訴えた。日本水連は２７日に役員候補者選考委員会を開いて人事案件を協議。新役員は６月２８日の評議員会で正式に決まる。

　上野氏は日本代表ヘッドコーチを経て、２００７年に競泳委員長に就任。選手とコーチのパイプ役となり、海外遠征のマネジメントなども担ってきた。昨年、東京都水泳協会の会長に就任したのを機に、水連内から代表の強化責任者との兼務を疑問視する声が上がっていた。

　泉正文専務理事は「役割分担を議論しているところ。強化の総責任者という立場は変わらない」と強調するが、上野氏には選手から心配の声が寄せられているといい、現場の動揺は避けられない。

　上野氏は「執行部が考えているほど簡単にメダルが取れるわけではない」と交代論を批判。上野氏と強化を進めてきた平井伯昌代表ヘッドコーチは「（他の人では）厳しい。考えられない」と話した。

産経新聞より