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香生子びっくりV!50メートル平泳ぎ日本記録にあと0秒03

2015年4月8日(水曜日)08時50分 配信

競泳日本選手権第1日(2015年4月7日 東京辰巳国際水泳場)

 今夏の世界選手権(ロシア・カザニ)の代表選考を兼ねて開幕し、女子50メートル平泳ぎは渡部香生子(18=JSS立石)が31秒07で優勝した。世界選手権の派遣標準記録は突破できなかったが、16年リオデジャネイロ五輪でメダル獲得を狙う100、200メートル平泳ぎに弾みをつけた。

 自らの進化を実感し、思わず感極まった。「50メートルは優勝できると思ってなかったです。優勝もタイムも、とても驚いています」。渡部は目を潤ませた。

 想定外のスピードに驚きを隠せなかった。日本記録保持者で12年ロンドン五輪メダリストの鈴木聡美が猛追してくる中、頭一つ抜け出した渡部は腕をフル回転して1位でゴール板をタッチした。世界選手権の派遣記録には0秒48及ばなかったが、日本記録にあと0秒03と迫る好タイムで優勝。今春、早大に入学し、大学生として1発目のレースを勝利で飾った。

 鍛えた成果だ。世界に打って出るのは100、200メートル平泳ぎ。今夏の世界選手権をにらみ、スピード強化に努めてきた。1年前は28キロが限界だったベンチプレスは現在35キロまで持ち上げられる。体重は1年間で6キロ増やし、現在、60キロになった。懸垂もメニューに加え、歯を食いしばりながら最高7回まで宙に上げられるようになった。この日は「スタートが決まった」ことも勝利の要因ではあるが、「プルが力強くかくことができると実感している」と、たくましくなった腕が想像以上の結果をもたらした。

 調子に波があるのは課題だが、一方で切り替えの早さは強みだ。昨年12月の世界短水路選手権を終え、ドーハから休みなく米国の高地合宿先に移動した時だった。疲れもピークに達する中、現地で脈拍を測ってもらっていた時の態度が悪く、竹村吉昭コーチから「バカヤロー!」と初めてカミナリが落ち、号泣したという。それでも、「次の日にはケロッとしてたよ」と恩師が舌を巻くほどの強心臓。大一番での強さにつながっている。

 今大会は100、200メートル平泳ぎのほか、200メートル個人メドレーにエントリー。幸先良いスタートを切った渡部は「去年3冠できたので、今年は4冠できれば」と見据える。さらに大学生になったことの自覚も芽生え、「中学生に負けたくない」ときっぱり。大会前は14歳のバタフライの池江に注目が集まったが、日本女子スイマーNo・1の座を全勝で築き上げる。

スポニチアネックスより

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