2015年4月8日(水曜日)08時48分 配信
競泳の世界選手権(7~8月・カザニ=ロシア)代表選考会を兼ねた日本選手権が7日、東京辰巳国際水泳場で開幕し、神奈川勢は、女子400メートル自由形の五十嵐千尋(日体大)が4分10秒10で3連覇を飾ったが、派遣標準には届かなかった。
◆快挙達成も目標届かず
女子400メートル自由形の3連覇は、1999~2004年まで6連覇した山田沙知子氏以来となる快挙。それでも、目標だった派遣標準記録(4分6秒75)を突破できず、五十嵐は「泳いでいてちょっと駄目だなって思っていた。周りを見すぎていた」と悔やんだ。
持っている力を考えればもっと飛ばせたはずだが、スタートから消極的な泳ぎが続く。前半200メートルは想定よりも2秒以上遅くなった。
300メートルを小差の2位で通過すると、ようやく目が覚めたようなペースアップ。セーブしていたダイナミックなフォームが戻り、最後は2位とは余裕の1秒19差を付けた。
昨年末に、25メートルプールで争う世界短水路選手権で3分59秒59の短水路日本記録をマーク。本人が「(長水路でも)日本記録を更新できるはずのタイムを出している」と自信を持って臨んだはずが、不完全燃焼のレースになってしまった。
だが、最も得意とする200メートル自由形が8、9日に控えていることもあり、レース後の表情は意外なほど明るい。日大藤沢高出身の19歳は「感覚は良くなっている。今日の結果を受け止めて、気持ち良く泳ぎたい」と気持ちを切り替えた。
◆競泳世界選手権代表選考 個人種目は日本選手権の決勝で日本水連が定めた派遣標準記録を突破し、2位以内に入れば代表となる。リレー種目は世界選手権で12位までにリオデジャネイロ五輪の出場枠が与えられるため、派遣標準記録をクリアできなかった場合でも代表に選ばれる可能性がある。
カナコロより