2014年6月21日(土曜日)09時59分 配信
日本水泳連盟HPより
東京辰巳国際水泳場で行われているジャパンオープン2014(50m)。2日目も好記録が続出しました。
最初の決勝種目となった、男子1500m自由形。日本選手権では、15分を切りながらも派遣標準記録に惜しくも1秒33届かなかった山本耕平選手(ミズノ)が雪辱を果たしました。
「800mのレースのつもりで、前半から抜け出すのがテーマでした」と話すとおり、日本選手権では8分02秒65だった800mの入りを7分56秒42で回ります。「いちばん苦しかった」という800mから1000mを乗り越え、徐々にラップタイムを上げて14分54秒80の日本新記録を樹立し、派遣標準記録を突破しました。
「やっと練習の成果が出て、本当にうれしいです。やっとつかんだ代表権。世界でも表彰台を狙っていきたいです」
山本選手の好記録にわく会場は、次の種目であった女子50m平泳ぎでもさらにわき上がります。昨日の100m平泳ぎでは2位だった鈴木聡美選手(ミキハウス)が、日本選手権で出した日本記録をさらに更新し、31秒04の日本新記録を樹立。
「30秒台も見えて、緊張しましたけど、楽しめた気がします。今まではただ単に、焦って泳ぎのテンポが上がるだけだったのが、落ち着いてパワーを活かせるようになって、スピードが出るようになりました」と、持ち味のスピードが戻ってきた感触をつかんでいました。
しかし、最も会場がわいたのは、女子400m個人メドレーでした。
2000年のシドニー五輪で銀メダルを獲得した田島寧子氏の日本記録に、何度も挑んできた高橋美帆選手(日本体育大学)。大学入学時に、師事する藤森善弘コーチには「オリンピック出場と日本記録更新させてみせる」を約束されていました。大学2年生のときにロンドン五輪出場を果たし、大学4年生となった今年、ようやく2つ目の夢が叶い、4分35秒69の、実に14年ぶりとなる日本新記録コールが、この種目で鳴り響きました。
「本当に、とてもうれしいです。前半は落ち着いていくことと、得意な平泳ぎと最後の自由形は思いっきり頑張ることを考えていました。全部の種目を大きく改善してきた結果が、ようやく活かすことができました」
まだまだ前半に課題が残る、と話す高橋選手は、「世界の舞台で33秒台を目指したい」と意気込みをあらたにしました。
明日はリレーの派遣標準記録が切れるかどうかに注目の女子100m自由形や、星奈津美選手(ミズノ)に次ぐ選手の台頭に期待したい、女子200mバタフライ。男子200m個人メドレーなどが行われます。
リオデジャネイロ五輪への中間年となる今年は、ステップアップとして非常に重要な1年になることでしょう。2年後のリオデジャネイロ五輪、そして6年後の東京五輪に向けて羽ばたく選手たちに、熱いご声援をよろしくお願いいたします。