Swim-tv

水泳の総合情報サイト! ニュースからショップまで、水泳に関する情報が満載!

定番チャンネル

番組表



スイムテレビ新着情報

【競泳】入江2年ぶりV 100背で萩野止めた!

2014年4月12日(土曜日)09時59分 配信

◆競泳 日本選手権第2日(11日、東京辰巳国際水泳場)

12年ロンドン五輪の個人2種目でメダリストになった入江陵介(24)=イトマン東進=が、男子100メートル背泳ぎを52秒57で2年ぶりに制し、萩野公介(19)=東洋大=の史上初の6種目制覇を阻止した。萩野は53秒08の2位で、男子200メートル自由形は1分45秒89で2連覇を飾った。また、女子50メートル平泳ぎでは、ロンドン五輪でメダル3個を獲得した鈴木聡美(23)=ミキハウス=が31秒30で、自身の日本記録を3年ぶりに更新した。

6冠に挑んだ怪物を止めたのは、入江だった。前半50メートルを自己最速25秒58で折り返し、隣の5レーンを泳ぐ萩野に0秒50差をつけた。「調子もよかったし、相手は気にせず、自分のペースだけを信じました」。速いテンポの泳ぎを維持して、0秒51差でゴールすると左拳を握った。

昨年大会で萩野に敗れた種目を再奪取した。だからこそ告白した。「(昨年)9月に椎間板ヘルニアになりました」。昨年8月の世界選手権は、個人種目でメダルなし。同9月は20年東京五輪招致のため、IOC総会に出席した。精神的な落ち込みと疲労が重なり、体が悲鳴を上げた。

靴下をはくにも、顔を洗うにも腰が痛かった。手術は避け、投薬治療でリハビリを続けた。9月下旬からプールでの練習を再開も、年明けまで腰に負担のかかるターン動作は禁止された。それでも1月末の国別対抗戦(オーストラリア)に強行出場。「日本のメンバーとして戦いたい。みんなが出てる時に1人で練習していたくない」。背泳ぎの第一人者としての意地だった。

「ヘルニアになったことで、より体を大切にして、体の使い方も分かるようになった」。今月3日まで所属クラブで行ったグアム合宿で、真っ黒に日焼けした顔がほころぶ。昨年大会の200メートル背泳ぎで萩野の6冠を阻止した際、全く表情を変えなかったのとは対照的だ。「泳げない時に『水泳が好き』と思った。昨年は精神状態が病んでいたのが、今は楽しくやれている」

昨年の世界選手権後は引退の可能性までちらつかせていたが、09年に出した自身の日本記録(52秒24)に0秒33と迫る好タイム。「50も200(メートル)もしっかり泳いで3冠取れるように頑張ります」。自身初の背泳ぎ3種目制覇へ、強いエースがよみがえった。(武田 泰淳)

◆入江 陵介(いりえ・りょうすけ)1990年1月24日、大阪市生まれ。24歳。近大付高、近大を経て、現在はナガセ所属。背泳ぎを専門とし、08年北京五輪は200メートル5位。12年ロンドン五輪は100メートルで銅、200メートルで銀、400メートルメドレーリレーでも銀メダルを獲得。世界選手権は09、11年に200メートルで銀メダル、11年に100メートル銅メダル。178センチ、64キロ。

スポーツ報知より

選手の関連記事

 選手カテゴリの最新情報一覧を見る