2013年4月15日(月曜日)10時26分 配信
競泳の世界選手権選考会を兼ねた日本選手権・第4日が14日、新潟・長岡のダイエープロビスフェニックスプールで行われ、男子200メートル背泳ぎは、入江陵介(イトマン東進)が1分55秒50で優勝した。5種目を制覇している萩野公介(東洋大)は1分56秒11で2位に終わり、6冠はならなかった。男子200メートル平泳ぎは、世界記録保持者の山口観弘(志布志DC)が2分09秒31で優勝。平井伯昌コーチは、世界記録を出してから苦しんでいたという山口について、「自信を回復してくれると思う。『おめでとう』と言いたい」とねぎらいつつも、今後は「萩野を見習ってほしい」と注文をつけた。
以下、平井コーチのコメント。
「山口が勝ったり、金藤(理絵)が復活したり、ここ3日間とは違う流れだった。入江、萩野対決は正直もっとレベルが高いレースになると思っていたが、2人とも意識しすぎたかな。オーストラリアの大会で対決したときは、今回より1秒は速かった。萩野にとっては今回いいトレーニングになったし、いい経験になったと思う。これを今後に生かしてもらいたい。
山口に関しては、世界記録を出してからずっと苦しんでいた。練習もできていないのに、大きなことを言っていたりしたんで、僕は叱っていた。ただ、日本選手権で初めて勝ったので、これで自信を回復してくれると思う。ようやく乗り越えてくれたので、世界記録よりはかなり遅いが、『おめでとう』と言いたい。記録を出したときの熱狂を本人の中でも終わらせて、自己ベストを狙ってもらいたい。明日から萩野と山口は寮で同部屋となる。萩野はオリンピアンでメダリスト。山口は代表となるわけなので、萩野の内面の充実ぶりを見習ってほしい。
(女子200メートル平泳ぎで3位になった中学1年の)今井(月)に関しては、あまり騒がないようにしてもらいたい。今回いまいちだった渡部(香生子)のときと同じように騒いではいけないと、われわれコーチ陣も教訓として分かっている。渡部も才能がある選手だが、今回は何人かのオリンピアンが力を発揮できなかった。力を発揮できた人とできなかった人で二極化していたのが今大会の特徴だと思う。今後、代表での強化合宿があると思うが、そこでは高地トレーニングをやらず、みんなの顔を見て練習をする。チームジャパンで強化しないと、世界選手権では戦えない。選手も選ばれたからといって満足せずにやってもらいたい」
スポーツナビより