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北島、100平Vも世界水泳派遣記録届かず「申し訳ない」

2013年4月12日(金曜日)09時02分 配信

◆競泳 日本選手権第1日(11日、新潟県長岡市・ダイエープロビスフェニックスプール) 元五輪王者の北島康介(30)=日本コカ・コーラ=が、男子100メートル平泳ぎで3年連続12度目の優勝を飾った。年明けから本格始動したばかりでライバルに競り勝ったが、タイムは1分0秒78。日本水泳連盟が定める世界選手権(7月・スペイン)への派遣標準記録に届かず、レース後に「申し訳ない気持ちでいっぱい」と観客へ謝罪した。何とかつかんだ優勝を機に、本格的な復活を目指す。

 プールから上がった北島は、複雑そうな表情だった。仕上がりに不安を感じながらの優勝。だが、世界選手権の出場を内定させるには0秒74遅かった。「このタイムで優勝できると思ってなかった。もうちょっと高いレベルを想定していた。タッチして、あれ?って感じだった。申し訳ない気持ちでいっぱい」。観客席同様、ため息が交じった。

 昨夏のロンドン五輪で3大会ぶりに個人種目のメダルを逃した後、どういう環境で競技生活を続けるか迷った。悩んだ末、08年北京五輪まで共に4個の五輪金メダルを獲得した恩師の平井伯昌コーチ(49)のもとに戻ると決断。水泳人生の最後を飾るため、2月から練習に加わった。

 松田丈志(28)=コスモス薬品=や寺川綾(28)=ミズノ=らメダリストが多く在籍する「チーム平井」の練習に刺激されたものの、練習不足は深刻だった。「去年から腹回りにお肉とかが乗っていた」。チーム練習に食らいつき、少しずつ泳ぎの感覚を取り戻した。「最後の追い込み、帳尻合わせは超一流」という平井コーチの読み通り、最後は決勝に残れる自信を得て大会に出場。だが、優勝は予想していなかった。

 「素直に喜ばなきゃいけない」としながらも、表情はさえない。日本の平泳ぎが世界をけん引してきた自負があるからだ。04年アテネ五輪前に日本水連が独自に世界大会への派遣標準記録を定めてから、男子平泳ぎがそのタイムを切れなかったのは異例。選手がいないわけではない。競泳界を代表する存在として「もうちょっと引っ張ってほしい社会人(選手)はいたかな」と低調なレースに、後輩の奮起を促した。

 今後、他種目の記録と合わせて400メートルメドレーリレーの派遣標準記録を切れれば、世界選手権出場も見えてくる。今回の優勝を「何かの縁」という北島はどんなゴールを見据えるのか。30歳を過ぎてなお本気で世界を目指すなら、日本競泳界は盛り上がるに違いない。

 ◆競泳世界選手権代表選考 個人種目の代表は最大で2人まで選べる。原則として、日本選手権の決勝で日本水連が定めた派遣標準記録を突破し、2位以内に入った選手を代表とする。ただし、ロンドン五輪の個人種目でメダルを獲得した選手はその種目に限り、出場すれば最優先で選ぶ。枠が余れば別の基準で選考する場合もある。400、800メートルリレーの代表は100、200メートル自由形の結果で選考する。

報知新聞より

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