2013年4月3日(水曜日)08時43分 配信
国際水連が競泳平泳ぎの規則変更を検討していることが2日、日本水連関係者の話で分かった。スタート直後に限り、自由形やバタフライと同様に15メートルまで潜水でき、両足をそろえて上下させるドルフィンキックを何度でも行えるようにする。7月の国際水連総会で承認されれば採用となる。
現行の規則ではスタート、ターン後ともドルフィンキック1回と、1かき、1けりしか認められていない。だが、昨夏のロンドン五輪で男子100メートルを58秒46の世界新記録で制したキャメロン・ファンデルバーグ(南アフリカ)がドルフィンキックを3回打っていたと豪紙に告白。ほかにも違反者がいる可能性が指摘されていた。日本水連の佐野和夫会長は「飛び込み直後は水しぶきが大きく上がり、プールサイドの泳法審判が(違反がないか)目で確認することが難しかった」と説明した。
新ルールの導入は、世界のトップクラスにある日本の平泳ぎ選手にも影響大だ。1972年ミュンヘン五輪男子100メートル金メダリストで鹿屋体大教授の田口信教氏(61)は「まったく違う泳ぎになる。足首がしなり、推進力がある選手が頭角を現すだろう。体形で劣る日本勢には不利」と指摘。第一人者の北島康介(日本コカ・コーラ)、男子200メートル世界記録保持者の山口観弘(東洋大)らがどう克服するか注目される。
サンケイスポーツより