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日本競泳陣から「ロクテ」が現れないのは北島のせいだった

2012年12月7日(金曜日)09時19分 配信

「積極的なレースをして記録も結果も求めたい」――。
 ロンドン五輪400メートル個人メドレー銅メダリストの萩野公介(18=作新学院高)が、短水路世界選手権(12日~、トルコ・イスタンブール)での表彰台を誓った。
 競泳の日本代表が5日、都内で合宿を公開。萩野は今大会を「将来、タフな選手になる一歩にしたい」という。
「タフな選手」とはロンドン五輪400メートル個人メドレー、800メートルリレーの2冠に輝いたライアン・ロクテ(28=米国)ら、世界選手権も含めて複数種目でメダルを獲得する選手のことだ。国際水泳連盟(FINA)ではリオ五輪から団体戦に加えて体操のような「個人総合」の導入を検討している。実施されれば、「競泳の王者」の称号を与えられるだけに、萩野が目の色を変えるのは当然だ。
 これまで日本は各種目のスペシャリストを輩出しながら、オールラウンダーは皆無だ。日本の競泳界で「マルチスイマー」が育たないのはどうしてなのか。
 平井ヘッドコーチは日本選手権(五輪選考会を兼ねる)を含めた大会スケジュールに原因があると指摘する。五輪や世界選手権とは異なり、日本選手権は平泳ぎをメーンイベントと位置付け、日程の最後に組まれている。アテネ、北京金メダルの北島康介(30)の注目度が高いため、日本水連や中継するテレビ局は平泳ぎをメーンに据えて集客や視聴率稼ぎにつなげる思惑があるからだ。
 平泳ぎを優先させると本来なら後に行う個人メドレーが前倒しされる。200メートルと400メートルを2日続けて行うこともあり、ただでさえ4種目(バタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、自由形)を泳ぐハードなメドレー競技でスタミナが奪われる。得意種目での敗退を恐れて、複数種目へのエントリーを敬遠することになる。
「(日本選手権が)4日間と短いのも問題。これではマルチスイマーは現れない」(平井コーチ)という。
 萩野を筆頭に才能豊かな高校生スイマーの可能性を潰さないためにも早急な改革が必要だ。

日刊ゲンダイより

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