2012年11月8日(木曜日)12時31分 配信
◇競泳W杯東京大会最終日(2012年11月7日 東京・辰巳国際水泳場)
短水路(25メートルプール)で争われ、男子100メートル平泳ぎで長水路の世界記録保持者の山口観弘(18=志布志DC)は2位に終わったものの、58秒22の短水路高校新記録を樹立。苦手克服で底力アップをアピールした。200メートル個人メドレーは瀬戸大也(18=JSS毛呂山)が前日の400メートルに続く日本新記録となる1分52秒48で2冠を達成。ロンドン五輪銅メダルの萩野公介(18=御幸ケ原SS)は3位だった。
5月のジャパンオープン以来となる敗戦に、山口の顔は複雑だった。「全体的にパワーが足りないのが課題」と話すと「勝ち続けるためにも、こういうところで負けることも大切」と続けた。リニアモーターカーに例えられる美しいフォームは、パワーが必要とされる短水路には不向き。だが、1秒以上も自己ベストを更新し「苦手意識は持っちゃいけないな、と思った。自分はすべて勝たないと満足できない」と前向きに話した。
世界記録を樹立した9月の国体以降、取材などで練習不足が続き、迎えた短水路で、200メートルに続き100メートルでも自己ベストを大幅に更新した。来年から東洋大で指導する平井伯昌コーチは「まだ日本代表になっていない選手だから過度の期待はしていない」としながらも「レースでタイムを上げる集中力はさすが」と評価した。
≪平井コーチ「来年につながる」≫ロンドン五輪まで代表ヘッドコーチを務めた平井コーチは「若い選手が出てきて、来年につながる大会だった」と総括。一方で「五輪代表選手のだらしなさがちょっと不安。休んでると下から突き上げられるのが、今の日本」とロンドン戦士の発奮を促した。また、今後の強化体制について「ロンドンはマンツーマンになって苦しかった部分がある。有力コーチの下でグループをつくって(代表)合宿で強化したい」と話した。
スポニチアネックスより