2012年9月18日(火曜日)10時01分 配信
競泳男子200メートル平泳ぎで2分7秒01の世界新記録を樹立した山口観弘(18)=鹿児島・志布志高=が快挙から一夜明けて表彰され、大記録が生まれた会場の第4コースのスタート台横に後世までその偉業を伝える陶器製の『山口観弘プレート』を設置することが分かった。この日朝には観客席定員の2倍となる約3000人が詰めかけるなど、岐阜が“山口フィーバー”に沸き、本人からも日本競泳界をけん引する“エース宣言”が飛び出した。
世界最速スイマーとなった18歳のシンデレラボーイは、一夜にして数倍もの風格を身につけていた。山口は思い出の第4コース台の前で世界新記録の認定証を渡されると、「これからも日本の競泳を引っ張っていけるように頑張っていきます」と決意表明。新エース襲名の自覚を、明確に示した。
大会名、日時、氏名、タイムを記した、瀬戸焼のプレートが設置される。北島康介のプレートは東京・辰巳国際水泳場にあるが、長良川の伏流水を使った岐阜の屋外プールに『山口観弘』の栄誉が刻まれる。来年のバルセロナ世界水泳で前人未到の2分6秒台を目指し、16年リオデジャネイロ五輪に向けては「2分5秒台を狙う」と周囲に公言。その山口の快進撃が、岐阜から始まったことを示す記念碑だ。
“リオの星”を一目見ようと、200人の徹夜組を含む約3000人が朝9時前に列をつくり、入場整理券が発行された。サイン色紙を手に“出待ち”するファンも殺到。山口は「みなさんの応援のたまものです」とスーパースターとしての門出を肌で感じ、謙虚に頭を下げた。