2012年9月7日(金曜日)09時35分 配信
ロンドン五輪競泳女子平泳ぎなどで銀、銅3つのメダルを獲得した鈴木聡美(21)=山梨学院大4年=が6日、7日に開幕する競泳の日本学生選手権(インカレ、東京辰巳国際水泳場)で有終の美を飾ることを誓った。大学最終学年の今年は100メートル平泳ぎで4連覇、同200メートルで連覇がかかっており、まずは大会初日の100メートルでメダリストの強さを見せる。
ロンドンから戻っての初レース。しかも、最後のインカレ。心身共、コンディションは五輪本番には劣るが、鈴木はメダリストの風格を漂わせて言った。「100メートルは右も左も分からなかった1年生から優勝して3連覇しているし、4連覇を達成したい。200メートルも昨年優勝しているし、悔いの残らないレースをしたい」。頭にあるのは最低でも個人種目2冠だった。
ロンドンで100メートル銅、200メートルは自己記録更新で銀、さらに400メートルメドレーリレーで銅と3つのメダルを獲得。1大会3個は日本女子で史上初の快挙だった。その反動から帰国後は「気が抜けた時もあった」。筋力の低下も実感する。だが、最後のインカレが近づくと気力も戻ってきた。
早くも2016年リオデジャネイロ五輪を見据え、卒業後も山梨学院大を拠点に練習する方針を固めた。同時に社会人経験も積むため、新たな就職先などを10月以降に模索する計画だ。世間では端正な容姿が注目され、帰国後はテレビ出演や取材依頼が殺到したが、「(水泳と関係ないものは)基本的にお断りしている。今はアスリートとして見てほしい」と競技に集中する姿勢を見せる。4年後は「100メートルで自己記録を更新しての銀以上。200メートルは金を目指したい」。まずは7日の100メートルでインカレ4連覇を飾り、新たな一歩を踏み出す。