キャプテンの鈴木は銅メダル＝パラリンピック競泳

2012年9月3日（月曜日）10時05分 配信

ロンドンパラリンピック大会５日目が２日、オリンピックスタジアムなどで行われ、水泳の男子１５０メートル個人メドレー（運動機能障害）で鈴木孝幸（ゴールドウイン）が２分４０秒２４で銅メダルを獲得した。
鈴木は北京大会に続く銅メダル。さらに、決勝で自己ベストを更新する勝負強さを見せた。レース後は「何とかメダルにからめてうれしい」と素直な気持ちを語った。今大会、水泳日本チームのキャプテンを務める鈴木。「個人競技だけど、チームの力が大事になってくる」と話したように、自らメダルを獲得しチームを勢いづけた。

「先天性四肢欠損」という生まれつきの障害で、両足のほとんどと、右腕のひじから先がない。だが小学１年から泳ぎ込んできた、水中でのバランス感覚を生かし、左腕を推進力に突き進む。苦手の背泳ぎで８人中最下位と出遅れたが、平泳ぎで６位に上がり、得意の自由形で、さらに３人を抜き去った。狙った展開を実行した。
１７歳で０４年アテネ大会に出場し、早大３年生だった０８年北京大会では５０メートル平泳ぎで金メダル。現在は水着などスポーツ用品メーカーのゴールドウインに勤務。午前９時から午後３時まで働き、それからプールに通って練習を積んだ。今回は競泳陣の主将も任され、きっちり自らの結果で、周囲を鼓舞した。

３日は連覇が懸かる５０メートル平泳ぎ。「すごく温かい」と感じる障害者スポーツ発祥の地の大歓声を、今度は表彰台の頂点で浴びるつもりだ。