2012年8月25日(土曜日)16時51分 配信
産経新聞より
■立石「スポンサー探し」/松田「年内に答え出す」/北島、寺川 去就急がず
ロンドン五輪で、戦後最多となる11個のメダルを獲得した競泳陣。日本水連は個人種目で表彰台に立った7選手を来年の世界選手権代表にする方針だが、4年に1度の五輪を終えて現役を続けるべきか否かの岐路に立つ選手も多い。
今春に慶大を卒業する男子平泳ぎの立石諒(23)=NECグリーン=は、現役を続けるため、スポンサー企業などの支援を熱望している。24日に、NECの新作パソコン発表イベントに出席した立石は「今、スポンサーを探している。ついていただければ、もう少し夢を見たい」と心情を吐露した。200メートルで憧れの北島康介(29)=日本コカ・コーラ=を抑えて銅メダルを獲得したが、今後競技を続けるには遠征費など資金面が壁となる。「親に迷惑はかけられない」という23歳は9月の国体に出場後、スポンサーが見つからなければ「やめようと思う」。悩みは尽きない。
五輪2大会連続銅メダリストの男子バタフライ、松田丈志(28)=コスモス薬品=は「長く頑張ってきてよかった」と振り返った上で、去就について「年内には答えを出さなければ…」と思案中。8年ぶりの五輪で銅メダルを手にした女子背泳ぎの寺川綾(27)=ミズノ=も10月の静岡スプリント大会には出場する意向だが、来季以降は「少しゆっくりしてから考えたい」。北島も去就についてはまだ明らかにしていない。
4年を区切りに今後について悩む選手がいる一方で、すでに次へと歩み出している選手もいる。男子背泳ぎ2種目でメダルを獲得した入江陵介(22)=イトマン東進=はさらなる成長を求めて欧州留学を検討中。高校総体の男子200メートル平泳ぎで日本歴代2位の2分7秒84をマークした山口観弘(17)=志布志DC=は、来春から五輪でヘッドコーチを務めた平井伯昌氏が指揮を執る東洋大へ進学予定だ。4年後に向け、世代交代は始まっている。