ＪＯＣ竹田会長、都内凱旋パレード予定

2012年8月15日（水曜日）12時30分 配信

ロンドン五輪で過去最多の３８個のメダルと８０の入賞を果たした日本選手団の解団式が１４日、都内のホテルで行われた。この日は本隊が２班に分かれて成田空港に帰国。空港では約千人が五輪戦士を出迎えるフィーバーぶりで、日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）は、メダルラッシュにメダリストの凱旋パレードも予定。上村春樹選手団長（６１）は金メダル７個に「きちんと検証してつなげたい」と、次回のリオデジャネイロ五輪では、東京、アテネ五輪の最多１６個の金メダル数更新を狙う。
　成田空港に祝福の嵐が吹き荒れた。ロンドンで激闘を繰り広げた日の丸戦士たちが到着ロビーに現れると、出迎えた関係者、一般客ら約千人は大フィーバー。吉田沙保里、伊調馨、小原日登美の女子レスリング金メダルトリオ、日本ボクシング４８年ぶり金メダルの村田諒太、そして、２８年ぶりの銅メダルを獲得した日本女子バレーチームらが、メダルをかけてロビーに現れると大きな歓声と拍手が起こった。
　メダルラッシュに沸く中、ＪＯＣの竹田恒和会長は、都内を凱旋パレードする予定であることを明らかにした。竹田会長によると、メダリストや入賞者が集まって首相官邸に表敬訪問する２０日の前後に実施する方向で調整しているという。「応援してくれたみなさんへの感謝の気持ちを込めてやりたい。それが（２０２０年）五輪の東京招致につながれば、なおいい」と述べた。
　金メダル１５個、世界５位の目標を掲げて臨んだ五輪。女子卓球、女子バドミントンで史上初のメダルを獲得するなど、メダル総数は史上最多３８個に達した。上村団長は「１３競技でメダルを取り、幅が広くなった」と評価。橋本聖子副団長は「ナショナルトレセンができてサポートが充実した」と、最多メダル獲得の要因を挙げた。
　しかし、金メダルは目標の半分以下の７個。大量獲得が期待された男女柔道、男子体操などの不振が響いた。上村団長は「金を自ら落とした選手が多かった。選手が自分を信じ、コントロールできるような選手づくりが次へつながる」と課題を掲げた。これまで金メダル最多は１９６４年の東京、２００４年のアテネ五輪の１６個。今後の飛躍で１６年リオデジャネイロ五輪で記録更新も夢ではない。
　頼もしい選手もいる。メダリストが出席した解団式後の会見。男子競泳で２つの銀メダルを獲得した入江陵介は「金には届かなかったが、４年後の金を目指して頑張る」。女子の平泳ぎで銀と銅メダルを獲得した２１歳の鈴木聡美も「リオに向けてしっかりがんばりたい」と“リベンジ”を宣言。卓球女子団体で悲願の銀メダルに輝いた福原愛は「人間として、選手として成長できるようがんばる」と、ステップアップを誓った。
　五輪戦士はフィーバーを後押しに４年後のゴールドラッシュに向け走り続ける。

デイリースポーツより