シンクロジャパンオープンを終えて

2012年5月7日（月曜日）22時41分 配信

今回オリンピック選考会を経て、ジャパンオープンが開催された。
日本のお家芸であったシンクロがオリンピック出場を危ぶまれるまでになってしまった。ジャパンオープンではデュエットはスペインに点差をつけられ2位に終わり、チームも疲れがあったのか演技に乱れが観られる部分もあった。課題は山積みとされているが、これまでは金メダルを狙える位置までにのぼりつめていたのに本当にもったいないというか残念である。他国が力をつけてきてる反面、日本は足踏み状態、もしくは今までの成績に甘んじていたのではないだろうか？ちょっと厳しい言い方になってしまうが、今となっては仕方ないが、もう少し早い段階で手の打ちようがなかったのだろうか？タイムレースやゲーム性があるスポーツではなく、人が判定をする採点競技の利点を生かせばもう少しやり方があったのではないかと感じてしまう。北京オリンピックでデュエットは3位、チームは5位に終わった。しかもチームは減点によりオリンピックという大舞台で順位をひとつ落としてしまった。ここからの世代交代は簡単なものではないが、取り組み次第ではメダル争いにもう少し食い込めただろう。選手の世代交代も重要だがコーチの世代交代はさらに重要で知識や経験豊富なコーチほど戦い方を知っているし、日本人ならではの良さを一番よく知っているはずだ。今の日本チームを見ているとどこかロシアを目指し、技術や表現面でも日本の良さや出ていないような感じがする。同調性や高さなどといったものは必然的に必要だが、何を追い求めているのか非常に分かりにくい。そして残念なのが「目標に向かって本気で立ち向かう気持ち」が薄れているような気がする。今の力を全て出し切っただけでは向上するのは難しい。限界を越えなければその先はやってこないのだから。
少しでも早く以前のような鳥肌が立つ日本シンクロが観れることを願っている。