一昔前の話です。 毎年行われるインターハイに向け、出場をかけた大切な予選会。 何としてでもこの大会で標準記録を突破し、インターハイに出るぞ!と強い志の元、予選会が行われる 遠征先へと出発した・・・。 行きのバスでは選手各々が、レース前の心地よい緊張と、あさってからのレースに備えようと身体を休める 者も多かった。 ウォークマンを聴いたりしている姿は、いつもの遠征と変わらなく、穏やかなムードで出発できた。 順調に目的地へ到着。 数時間バスに揺られて身体も硬直しかかっていたので、思いっきり外に飛び出し、身体いっぱいの背伸び をし、目の前の遠征先のホテルを見た瞬間
「ウッッ」・・・言葉が出なかった。 ホテルの外観は古く、薄汚れた塗装や、訳の分からない木が生えていて、異様なムードをかもし出していた。 ここまでは、まだ良かったのだが、ここからが「アンビリバボー!!」
なんと、ホテルの部屋は、ピンクや赤のスエードや、ミラーで覆われた内装。
しかも、ベットが円形。 更に“回転する”
マジ、信じられない光景が目に飛び込んできた。
ここは、ラブホテルやろ〜〜〜〜〜 まさか我々選手が、こんなところに泊まるなど、想像がつくでしょうか。
何かの間違いだと思いみんなで先生の所に駆け寄ると、
「たまにはこういう遠征もいいだろ〜」 な〜んて・・・最悪のシナリオへ。 というわけで、円形のベットに男2人が寝る羽目に・・・ レースの緊張感が、一瞬にして吹っ飛んだ事件だった。 |