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僕の大先輩の話です。
マスターズの試合に出場したときの話。
先輩は50m自由形に出場しました。
僕たちは2階席で応援していました。
「よ〜い・・・・バン!!」
一斉にスタート。先輩もなかなかいいスタートでした。
浮き上がり、僕らの応援も 「さぁ〜、行け〜」と言いたかったのですが、
先輩の泳ぎが変です。
手の入水が非常に顔に近いのです。
12.5mを過ぎてもそんな泳ぎです。
「あれ?もしかして・・・」
僕らの予想は当たってました。
ゴーグルが取れていたのです。
「あいた〜。やってもうてる〜」
しかし、想像を超える映像が飛び込んできました。
25mのターン。
先輩はタッチターン その時です、
ガバァ〜と開けた口に ゴーグルがカポッときれいに収まっていました。
失礼ながらも僕たちは大爆笑!!
「あれは呼吸できへんで」
「首までもっていったらええのに」
「外せばいいやん」
帰ってきた先輩に
「お疲れ様でした」
でも、僕たちの顔がニヤケていたらしく、
「笑ってもええぞ」
それでも僕たちは我慢しながら
「なんで、首までもっていかなかったんですか?」
と、聞くと・・・一言
「必死やったんや」
その一言で、我慢が出来ませんでした。
「何年泳いでんねん!!」
しかし、先輩は本当に死ぬほど苦しかったらしく、途中で泳ぐの止めなかったことを褒めて欲しかったらしいです。
「えらいです!先輩!!」
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