日本の現代社会は、生産性や効率性ばかりが重視され、物質的には豊かに成長してきた。その一方で 過度に加速された私たちの生活は「ゆとり」が少なく「ストレス」に満ちたものになってきている。
特にバブル崩壊後は、景気低迷、リストラ、少子化、高齢化社会など将来の不安や不透明の中、益々「ストレス」を多く 感じる社会になってきている。
子どもも例外ではない。大人社会の影響を十分に受けている。学校における「いじめ問題」、近年異常な までに増え続けている「幼児虐待」、核家族化がすすんでいる「家庭環境」、「離婚や夫婦関係」など、あらゆる面においてストレスを与えてしまっているのが現状である。
ストレスが子どもの心身に悪影響を及ぼすことは大きい。大脳が十分に発達していない子どもは感情や 欲求の自己コントロールが十分でない為、精神症状や身体症状が引き起こされることがある。
幼児虐待や夫婦不仲なども問題が子どもの「トラウマ」となり、後に精神疾患を引き起こす要因となる。 子どもの成長により異なった心身症状は、
乳児期では、身体より行動障害として出てくることが多く、 ミルク嫌い、夜泣きなどが挙げられる。
幼児期になると、指しゃぶり、爪かみなどの行動障害の他、チック、 周期性嘔吐症、気管支喘息、反復性腹痛などの心身症が現れる。学童期では、頭痛、腹痛、起立性
調節障害など、身体障害が出やすい。
中学生になると、胃・十二指腸潰瘍、本態性高血圧、過敏症 大腸炎といった成人にみられる心身症が発症している。
我々の様に、水泳(水に関わる全てのスポーツ)を推進している者として、現代社会における子どものストレス緩和を何としてでもやらなければならない。
「水」の持つパワーには素晴らしいものがある。心の底から癒してくれる「水」の力を使い、厳しい環境に立たされている子どもたちに救いの手を差し伸べたいと考える。
「水」は人間本来が求める究極の「癒し薬」ではないだろうか。。。
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